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20190916093331.png春秋社より、新刊『記憶する体』が発売されました!この本の最大のテーマは「中途障害」。中途障害というと、変化に対応する脳や体の可塑性ばかり語られるけど、実際に当事者の話を聞くとそんなに単純じゃない。中途障害とは、健常者としての記憶を使って障害のある体を生きるということ。つまり2つの体を持つということなのだ。障害の体の上で以前の記憶が作動することにより、その人ならではの身体的アイデンティティが出来上がったり、あるいは幻肢のように記憶としての体が痛みの形をとって取り憑いたり。痛みだったとしても、幻肢痛がなくなることは腕があった記憶を失うようで寂しいという人もいれば、逆に記憶がフラッシュバックして自分のしゃべるシステムが壊れることを怖れる吃音者もいる。今回は可能な限り抽象化せず、一つ一つの体のストーリーに丁寧に寄り添った短篇集のような本です。ぜひ、それぞれの体の固有性に圧倒されてほしいです。→アマゾン(目次情報あり)